皆さん、こんにちは。
まだまだインフルエンザが猛威を振るっていますが、皆さんの体調はいかがでしょうか。
インフルエンザシーズンに熱が出ると、検査や薬を求めて病院に行かれることも多いかと思います。ただ、検査(インフルエンザ迅速抗原検査)や薬(抗インフルエンザ薬)にはちょっとした落とし穴があるので注意が必要です。

まずインフルエンザ迅速抗原検査は感度が低く、特に発熱初日はインフルエンザでも陽性になりにくいという特徴があります。だいたい、3人に1人ぐらいはインフルエンザでも陰性にでてしまいます。よって、検査で陰性でも、インフルエンザを疑わせるような高熱やインフルエンザ患者との接触があった場合は、抗インフルエンザ薬を処方する場合もあります。

次に抗インフルエンザ薬についてですが、現在2種類の経口薬(タミフル、ゾフルーザ)と吸入薬(リレンザ、イナビル)および点滴で投与する薬剤(ラピアクタ)があります。年齢や症状、基礎疾患などで使い分けるのですが、いずれの薬も「半日から1日程度早く熱が下がるかもしれない」程度の効果しかないといわれています(ただ高熱はしんどいですので、半日でも早く熱が下がればうれしいとの意見も分かります)。また、経口薬の消化器症状や精神症状、吸入薬の気道症状などの合併症も少なからず認めます。

日本において、実に全世界の75%の抗インフルエンザ薬を消費していると言われています。さすがに安易に使いすぎている印象がありますので、私自身に関してはできるだけセルフケアで頑張っていきたいと思っています。効果の程はわかりませんが、インフルエンザシーズンはビタミンCをサプリメントで多めに摂取し、ちょっとでも風邪症状を認めれば亜鉛が含まれる食品(純ココアや牡蠣)を食べ、自分で漢方薬を調節し内服します(それでもだめならすなおに抗インフルエンザ薬を使いますが・・・)。
でも、できるだけ抗インフルエンザ薬のお世話にならない生活(養生)を心掛けたいものです。