おおたけ脳神経・漢方内科クリニックの院長ブログ

鳥取市にある脳神経外科・脳神経内科・漢方内科の「おおたけ脳神経・漢方内科クリニック」院長ブログです。

こんにちは。頭痛の症例報告です。
症例は30代の男性。数か月前から続く左目の違和感と頭痛で眼科を受診。眼科精査で異常なく、頭の精査目的に当院紹介となった方です。頭痛は左眉の上に限局しており、下を向くと痛みが増強されました。ここ数か月以内に、風邪に罹患した既往なし。頭部MRIMRAを撮影し、脳や頭の血管には異常所見は認めませんでしたが、副鼻腔内が白く光って見えており、副鼻腔炎と診断しました。

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とくに両側の上顎洞(頬の部分)と左前頭洞(眉の部分)が白く光っており、浸出液や膿がたまっている状態です。

この方には、抗生剤、去痰剤、漢方薬(荊芥連翹湯という漢方薬がよく効きます)を投与しました。

副鼻腔炎による頭痛の特徴としては、読書やパソコン操作などで下を向いたときに頭痛や頭重感を強く感じる頭がぼーっとした感じが続く頬や目の奥などにも痛みがある鼻水鼻づまりの症状がある(自覚がないことも多いです)、などが挙げられます。

コロナウイルス感染症やインフルエンザもまだまだ流行っていますので、鼻炎症状のあとに頭痛(とくに頭重感や顔面痛)が続けば、副鼻腔炎にもご注意ください。

先日認知症で通院している患者さんの夫から、「先生、この前新聞に新しい認知症の薬が出てましたけど、うちのに使えませんかね」、との質問を頂いた。おそらくレカネマブのことだろうと思い、「アメリカで正式承認されており、いずれ日本でも認可される可能性が高いですが、認知症の初期の人が対象ですし、あまり効果もはっきりしていなので、現時点では難しいかもしれませんね」と返事をしました。
今回はそんなレカネマブについて、少しまとめてみました。

レカネマブとは、日本のエーザイ株式会社とアメリカのバイオジェンが共同開発したアルツハイマー病の治療薬です。アルツハイマー病では、患者の脳内に存在するアミロイドβというタンパク質が蓄積されてかたまりになると(タウたんぱく)、神経細胞が破壊され認知機能が低下すると考えられています。レカネマブは、かたまりになる前のアミロイドβにくっついて除去することで、認知機能の低下を抑制します。
レカネマブの効果は
レカネマブ投与は、18ヵ月間の研究でCDR-SBスコア(範囲0〜18点で高いほど障害が強い)の悪化を偽薬群に比べて0.45点(27.1%)抑制し、統計的に有意(P<0.001)でした。発症早期の患者においては、18ヵ月でわずかながら改善が見られたようです。
(「27%進行を抑制する」という表現には誤解の余地があり、実際の点数差が重要と思われます。18ヵ月後の点数比較はレカネマブ群4.41点、偽薬群4.86点、差0.45点の違いしかなく、患者さんや家族が効果を実感することがない程度と言われています。)
レカネマブの副作用は
臨床試験において、被験者約1800人の内、17%に脳の出血、12%に脳の腫れがみられたということです。これらのほとんどのケースでは症状が無かったようですが、一部の被験者は副作用を理由に投与を中止する必要があったと報告されています。そのほか、記憶に関係する海馬萎縮は予防しますが原因不明の全脳萎縮をきたします。
レカネマブを使用できる人は
MCIもしくは軽度アルツハイマー型認知症で、アミロイドPET検査や脳脊髄液検査によりアミロイドβの蓄積が確認された人が対象。また、2週間に1回点滴投与をする必要があり、3か月ごとにMRIでの副作用のモニタリングが必要です。

費用対効果(アメリカでは年間350万円)や安全性の面からも、まだまだ検討の余地が残っている薬剤という印象です。



みなさん、こんにちは。
今回は、あたらしく導入したスーパーライザーを紹介します。

スーパーライザーは、直線偏光近赤外線治療器といわれています。
直接偏光処理した光は傷を早く治す力があるといわれています。
近赤外線は体の中に一番深くまでとどく光です。
この二つの特徴を取り入れることによって、色々な治療に使用されています。

特にのどにある星状神経節近傍にスーパーライザーを照射することにより、
自律神経のバランスを整え、副交感神経が優位になることにより体の血流がよくなり、
かたこり、頭痛、めまい、冷え、不眠などに効果が期待できます。
導入してからまだ3週間程度ですが、手足の冷え、かたこり、帯状疱疹後神経痛などの
改善効果を認めています。

自律神経の影響が強いと思われる方には、漢方薬などと併用し、
よい効果が期待できるのでないかと考えています。

スーパーライザーチラシ


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