おおたけ脳神経・漢方内科クリニックの院長ブログ

鳥取市にある脳神経外科・脳神経内科・漢方内科の「おおたけ脳神経・漢方内科クリニック」院長ブログです。

カテゴリ: その他

みなさん、こんにちは。
今回は、あたらしく導入したスーパーライザーを紹介します。

スーパーライザーは、直線偏光近赤外線治療器といわれています。
直接偏光処理した光は傷を早く治す力があるといわれています。
近赤外線は体の中に一番深くまでとどく光です。
この二つの特徴を取り入れることによって、色々な治療に使用されています。

特にのどにある星状神経節近傍にスーパーライザーを照射することにより、
自律神経のバランスを整え、副交感神経が優位になることにより体の血流がよくなり、
かたこり、頭痛、めまい、冷え、不眠などに効果が期待できます。
導入してからまだ3週間程度ですが、手足の冷え、かたこり、帯状疱疹後神経痛などの
改善効果を認めています。

自律神経の影響が強いと思われる方には、漢方薬などと併用し、
よい効果が期待できるのでないかと考えています。

スーパーライザーチラシ


みなさん、こんにちは。今回はちょっと変わった名前のついた病気の症例です。

小学3年生の男の子。3年生になってから、人の顔が大きくみえたり小さくみえたりする。自宅でも学校でも同じようなことがおこり、30分から40分程度つづく。テレビでみた「不思議の国のアリス症候群」と同じ症状であったため、母親に相談して当院受診となりました。
頭痛の既往はありますが、発育に問題のない元気な男の子です。また、頭の中の病気を疑わせる神経症状なども認めませんでした。
これは、漢方医学的には有名なポロプシーといわれる症状で、不思議の国のアリス症候群とも呼ばれます。自分のからだやまわりの人や物が、大きくみえたり小さくみえたりゆがんでみえたりします。まるで童話でアリスが体験したような感覚がみられるため、このような病名がついています。
ポロプシーには苓桂朮甘湯という漢方薬が効果があるため、1日2回で処方しました。
2週間後に来院されましたが、漢方薬を飲み始めてから症状は一度もおこっていませんでした。1日1回に減らしてもう1か月分処方。その後も症状の再発は認めず治療は終了としました。
不思議の国のアリス症候群は成長とともに自然治癒しますが、苓桂朮甘湯がよくききます

みなさん、こんにちは。今回は抑うつや不安感に漢方薬を併用した症例です。

30代の女性が、気分の浮き沈み息苦しさを訴えて来院されました。
話を伺うと仕事のストレスが強く、胸の痞え感寝付きが悪い下痢と便秘を繰り返す動悸が強いなどの自律神経症状も認めました。
不安感や落ち込みに対しては、レキソタンという抗不安薬を処方し、自律神経症状に対しては漢方薬を処方する方針としました。
動悸がつらそうでしたので、苓桂朮甘湯エキス甘麦大棗湯エキスを合わせて処方しました。この2つの漢方エキス剤を合わせると、苓桂甘棗湯という煎じ薬に近くなり、不安感から生じる動悸(漢方医学的には奔豚気*といいます)に効果があります。また甘麦大棗湯には、感情失禁や神経過敏(いわゆるヒステリー)、不安感からくる気分の変調に効果があります。
2週間後に来院したときには、落ち込みや不安感が楽になってやる気が出てきた、胸の締め付け感や動悸も軽減して良く眠れるようになった、とのことでした。もちろん、抗不安薬の効果と思われますが、漢方薬も症状軽減の一助となっていると思われましたので、いずれも継続投与としております。患者さんにとっても、漢方薬を内服していた方が安心感があるようです。

このように、気分の落ち込みや不安感などで当院を受診される方もいれば、頭痛やめまいを訴える方の中にも軽度のうつや不安を抱えている方もけっこうおられます。いずれにしても、漢方薬には自律神経を整える作用があるので、症状緩和のために積極的に併用するようにしています。

*奔豚気:豚がへそから胸にかけてはしってくるような異常感覚、いわゆる動悸

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年は、天皇陛下が即位されて平成から令和に年号がかわり、大坂なおみが全豪オープンテニスで優勝、渋野日向子が全英女子ゴルフで優勝、さにラグビー日本代表が決勝トーナメントに進出、と日本全体がいわゆるONE TEAM(ワンチーム)で盛り上がった年だったと思います。
 私は日々の診療をみなさまとともに、よい意味で淡々とくりかえす日々でしたが、たくさんの大事の人との出会いがあった年でした。クリニックに来てくださる患者さん、一緒に働いてくれるスタッフ、応援してくれる人、同じ理想をもつ仲間、などあらためて人とのつながりが大事なんだと感じられる1年だったと思います。
 2020年も、みなさまがおだやかな毎日をくりかえすことができるように、微力ながら尽力させていただきます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 くりかえしてこんなにもくりかえしくりかえして こんなにこんなにくりかえしくりかえしくりかえして くりかえしくりかえしつづけてこんなにもくりかえしてくりかえし いくたびくりかえせばいいのかくりかえす言葉は死んでくりかえすものだけがくりかえし残るくりかえし そのくりかえしのくりかえしをくりかえすたび 陽はのぼり陽は沈みそのくりかえしにくりかえす日々 くりかえし米を煮てくりかえしむかえるその朝のくりかえしにいつか夜のくるこのくりかえしよ
 (谷川俊太郎「くりかえす」より抜粋)



みなさん、こんにちは。今回は生活習慣病について簡単に説明します。
生活習慣病は、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する症候群」と定義されています。
具体的には、肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、大腸がん、歯周病などがあります。
とくに最近は、食事の摂取カロリーが多いことに意外ときづかずに、内臓脂肪の蓄積からメタボリックシンドロームになっている人が増えている印象です。
メタボリックシンドロームを放置すると、動脈硬化が進行して脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくなったり、糖尿病が進行していろいろな合併症(目が見えにくくなる、手足がしびれる、腎臓が悪くなる)をきたしてしまいます。
このメタボリックシンドロームを予防するために、40歳から74歳までのかたは年に一度の特定健診を受けて、自分のからだの状態を確認するようにしましょう。
当院でも特定健診は随時受け付けておりますので、ご希望の方はご連絡ください。また、検診で異常を指摘されたけれど、かかりつけ医がいなくてどうしたらよいか分からない、という方でも相談にのりますのでご連絡ください

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